岡部たかし エルピスでリバーサルオーケストラでCMで演技力の幅と奥行き魅せる!うまいかっこいいおもしろい

岡部たかし。
ドラマ『エルピス』『リバーサルオーケストラ』で、にわかに知名度を増し、
名前を見れば顔が、顔を観れば名前が浮かぶ俳優さんになったのではないでしょうか。

岡部たかし。
うわあ、好きだ!と思う映画やドラマは、やはりクレジットを真剣に観てしまいます。
脚本家やプロデューサーの名前が気になるのです。
その中で、渡辺あや(脚本家)・佐野亜裕美(プロデューサー)の両方、あるいはどちらかの作品では、
「岡部たかし」という俳優さんの名前を記憶していました。

お顔を拝見しては「ああ、この人だれだっけ?ほら、あれにも出てた、、、」
となっていたのですが、
『エルピス』で、そのお顔とお名前が私の脳内で完全結びつきました。

そしたら、すぐ次のクールでは、真逆の役柄で
『リバーサルオーケストラ』にも出演してらっしゃるじゃないですか。

で、「あー、『17歳の帝国(NHK土ドラ)で総理大臣の息子やった人だー」と思い出しまして、
にわかに、ずっと気になってた俳優さんだった、と認識しました。

岡部たかし。
その俳優経歴や出演作品調べてみました。
改めて、魅力を深堀りしたくなりました。

 

岡部たかし 『エルピス(長澤まさみ主演)』で、うまい、かっこいい、と大注目 実は業界で引っ張りだこの俳優だった!

岡部たかし。
50歳、175cm、56kg、大きな目、適度な無精ひげ。
うん、たしかにかっこいい。

岡部たかし。
ドラマ『エルピスー希望、あるいは災いー』で、村井プロデューサー役。
昭和、というかバブル期にいたパワハラ・セクハラおやじ。
主人公長澤まさみ・眞栄田郷敦に、絡んでいく嫌味キャラ。
と本人も踏んでいたらしいです。
これまでの岡部たかし、の得意分野でしょうか。

しかし、ドラマ『エルピス』では、岡部たかし演じる村井プロデューサー役こそが、
「エルピス=災いが飛び出したあとのパンドラの箱に、唯一残された希望あるいは災い」で、
ドラマを成立・完結させる、最後で「唯一の残された希望」だったと、
私は思いました。

岡部たかしという俳優は、『エルピス』以前、
「顔は知られているけど、名前はそこまで知られていない」俳優だったと思います。

が、『エルピス』の生みの親のひとりと言っていいプロデューサー佐野亜裕美にとっては
作品を作るたびに「毎回オファーする俳優」だそう。
同じく『エルピス』の生みの親のひとり、脚本家の渡辺あやにとっては、
キャスティング会議でどんなにたくさんの著名な脇役俳優の名が挙がろうとも
「いえ、岡部(たかし)さんで」と指名し続けたほどの俳優なのだそうです。

更には、演出の大根仁が指名されたのも、
プロデューサー佐野亜裕美曰く「おじさんをかわいく撮る演出家」だからだそうで、
あきらかに、岡部たかしメインで、演出家さえ指名していたと言えます。

また、その演出家大根仁にとっての岡部たかしは、
「自分の作品でこそ名を売りたい数人の脇役俳優」のひとりだというのです。

岡部たかしは、
実力個性派集団「東京乾電池」から芸歴をスタートさせ、
知る人ぞ知る、映画・ドラマ制作のプロたちから熱烈オファーをうける名優だったわけです。

岡部たかし、うまい、わけです。

 

岡部たかし 『エルピス(長澤まさみ主演)』で存在感!!名言集ほしい、の声多数「エルピス」そのもの で「エルピス」ってどんな意味?

ひょっとしたらじゃなくて間違いなくキーパーソンになるし、岡部さんの代表作になります。

これは、出演依頼をした時の演出家大根仁の言葉だそうです。

たしかに、岡部たかしにとって『エルピス』、間違いなく代表作になったと思います。

ところで
「エルピス」は、ギリシャ神話出典の言葉だそう。
災いを封じ込めたパンドラの箱が、開けられてしまったとき、
災いがとびだしたそのあと、箱の底に残っていた唯一の一片が「エルピス」。
希望なのか、災いなのか。このひとかけらで、世界をどう変えられるのか。

ドラマ『エルピス』にとっても、岡部たかし演じる村井プロデューサーが
「キーパーソン=エルピス=唯一残された希望」だったと私は思うのです。
岡部たかしは、その演技力でこの多大な期待に大きく応えました。

 

特に、今もなお私の印象に残るシーンの、岡部たかしの名言を紹介させてください。
どれも。岡部たかしの演技力あっての名言ですから、セリフだけしかお伝え出来ないのが残念です。

その1 主人公のひとり拓朗(眞栄田郷敦)が冤罪を裏付ける証拠のVTRを、上層部に許可も取らず、隠れて流そういたとき、

準備はできてるんだな。

「おれは知らなかったことにしておく」でもなく、
「却下されてるだろ!」でもない。
責任逃れでもなく、責任押しつけでもなく、俺が責任取る、と決めた静かな顔、声。

岡部たかしが、初めて本当の村井を出した瞬間に思えました。涙が出ました。
「エルピス」と思いました。

 

その2 主人公恵那(長澤まさみ)が、元カレ齋藤(鈴木亮平)の、権力者のために報道を抑えたことに憤るシーンで、恵那に向かって。

「斎藤って男はさ、素質がありすぎるんだよ。報道じゃなくて“あっち側”の」
「溢れる才能っていうのは文字通り溢れてくるもんで、自分で止められるやつなんていねぇ…つまりそれは同時に厄災でもあって、なにか大事なもんを人生から押し流しちまうことも、ままある」

左遷された自分の現状に、不満とあきらめと妥協で流されているおじさんかと思ったら、
周りも自分も世の中も俯瞰できる人だと分かった瞬間です。
また、評価されなかった自分と比較して、
評価された人間を陥れるような発言をしそうだと思っていたパワハラ親父は、
冷静に、客観的に、正当に、優れた者を評価し見抜いてもいたのです。

岡部たかしの感情を排したような表情と声とが、村井のそうした賢明さを表現していたと思います。

 

その3 村井が報道からバラエティに左遷されたきっかけの事件の、証言VTRを、やっと報道できると思った矢先に、お蔵入りにされた直後、報道番組のセットをパイプ椅子で破壊しながら、

「ふざけんな!」
「どいつもこいつも正義ヅラしやがってよぉ!」
「何が報道だ!何が「NEWS8」だ!」
「高尚ぶってんじゃねーぞ!」

真実がどうゆがめられるか、弱者の叫びがどう飲み込まれるか、
それを本当に知っていて、しかも、本当に憤っている人の怒りと、叫びと、訴えだと思いました。

岡部たかしの、息もつかせぬほどの迫真の演技が、見事でした。
ただ感情を爆発させればいいわけではありませんでした。
絶望ではなかったからです。
悲しみと怒りのその底に、希望を残さなくてはいけないシーンでした。

そして、こんなにも救いようのないシーンで、
報道や、政治や、人間を、「捨てたもんじゃない」とどこかで思えるシーンになったのは
岡部たかしの力に拠るところだと、私は思うのです。

 

なお、実家和歌山にいる岡部たかしの母親は、つい最近まで、
「役者なんていつ辞めんねん。」「将来どうすんのよ」と言っていたそうな。
けれど、この『エルピス』後はというと、
「なかなかうまいじゃないか。」「おまえはやればできる子だと思ってたよ。」
と手のひら返しだということです。(笑)

 

岡部たかし 『エルピス』の次は『リバーサルオーケストラ(門脇麦・田中圭主演)』でも演技力光る!!今度は「人のいいおじさま」?

一方、『エルピス』の次のクールで放映された『リバーサルオーケストラ』では、
穏やかに周りを包み込んで支える、人のいいおじさま、小野田を好演。

そのふり幅に驚きます。
そして、とても惹かれます。

ポンコツオケ玉響に次々おこる「事件」にあたふたしているように見えながら、
玉響をつないでいるのはこの人だなあ、と思わせる柔らかい笑顔と物腰。

玉響愛を表現するシーンでは、着ぐるみで踊っちゃったり、
差し迫ったシーンでは、走りながら説得の長台詞。

一方、玉響の素晴らしい演奏直後、解散しなくてはならない結果を伝えるシーンの
感動と切なさ。感情のアップダウン。泣けました。

可愛くてあったかくて有能で控えめ。
思えばこれも難しい役なんだろうな、と感心してしまいました。
ともすれば、田中圭を食っちゃうくらい、魅力的な演技でした。

ところで、
こういう人柄を、にじむように出す演技ってのは、やはり技法があるのでしょうかね。
岡部たかしに伺ってみたくなりました。

「今日の演技は自然やったな。田中圭さんにも負けてへんで」

件の岡部たかし母の弁です。(笑)
お母さまがこう言っているのですから、
岡部たかし本人からにじみ出ていたのでしょうかね。

 

岡部たかし『エルピス』『リバーサルオーケストラ』だけじゃない『17歳の帝国(nhk土ドラ)』でも演技力光る どんな役?

岡部たかしを語るうえで、
どうしても採り上げたい作品が
『エルピス』『リバーサルオーケストラ』他、もうひとつ。
『17歳の帝国』です。

『17歳の帝国』は『エルピス』のプロデューサー佐野亜裕美が制作したドラマです。

2027年の「サンセットジャパン」と言われるようになってしまった日本が舞台。
AIでユートピア(理想郷)を創ろうとします。「ウーア」です。
実験的に選ばれた地を舞台に、AIが理想として選んだのは17歳の総理大臣。
AIのはじき出した政策を実行に移していきます。

「毎回オファーする」という岡部たかしを
佐野亜裕美は、『17歳の帝国』でどんな役にキャスティングしたのでしょうか。

岡部たかしは、
ディストピア、つまり斜陽日本の総理大臣鷲田継明(田中泯)の息子、で秘書の鷲田光という役柄。
汚職の罪をかぶって引退し、地元で税理士をしている役です。
光(岡部たかし)の息子照(染谷翔太)は、ウーアの大臣ですから、
父親と息子の間で、ひとり冴えない落ちこぼれポジション、という役柄。
ただ、このおちこぼれポジションを、光(岡部たかし)は自ら望んだ形跡があります。

「自分が決めた人生なら、人生に振り回されても耐えられる」

17歳の総理大臣に不正を疑われる息子照(染谷翔太)を心配しつつ、
総理大臣の孫として人生を見つめ直すよう促すセリフだったと思います。

『17歳の帝国』は、作品単体としても、佐野亜裕美プロジュース作品としても、
詳しくご紹介したいドラマです。
日本の今と近未来、政治と一般市民、AIと人間、発展と郷愁、、様々な対立と共存が描かれ、
共栄の仕方を提示していたと思います。

その中で、佐野亜裕美が「毎回オファーする」岡部たかしは、
対立するふたつのはざまにいて、
寂しさといたわりをまとっていました。
そして、陰ながら、あらゆる二つの対立するものをつないでいたように思います。

ネットフリックスで、是非一気観してください!

 

岡部たかし『エルピス』『リバーサルオーケストラ』の演技力でブレイク!映画では?

さてと、私としましては、映画でこそ岡部たかしの魅力をご紹介したいのですが、
正直、映画作品の中に、紹介したいものは見当たりません。
もちろん、ヒット作の中で、岡部たかしは、ちゃんと存在感を得ているのですが、
十分に魅力を引き出されている感はありません、

『エルピス』後の作品が、まだ世に出ていないので、これからに期待します。

佐野亜裕美プロジュース、渡辺あや脚本、大根仁演出の
現代社会の闇に迫る作品を
岡部たかし主演で、いやm岡部たかし主要キャストで観たいです!

一応、すごーくたくさんなる中の最近の出演作だけご紹介します。

『花束みたいな恋をした』
『移動事例は音楽隊』
『インビジブル』
『ソワレ』
『無頼』他

 

岡部たかし『エルピス』うまい『リバーサルオーケストラ』かっこいい、cmではどんな? 関電不動産cm大うけのわけ

岡部たかしは『エルピス』で、重厚な役を泥臭くもかっこよく演じる俳優としてブレイクしました。

が、コメディアン岡部たかしも、ブレイクしていたのです。

関電不動産のCMです。
これが岡部たかし!? これぞ岡部たかし!

岡部たかしの引き出しの多さと芸達者ぶりを15秒で満喫できます。

 

 

 

 

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