大名倒産(映画)はモデルがあり!あらすじご紹介 浅田次郎原作『大名倒産』が映画化!

『大名倒産』が映画になりました!

ベストセラー作家浅田次郎が、
月刊文藝春秋に2016年4月号から2019年9月号に連載していた『大名倒産』。
2019年には、『大名倒産 上下巻』が文芸春秋社から単行本で刊行されました。
ついで2022年には文庫化。
2023秋には、映画『大名倒産』となります。

主演が神木隆之介だと発表されましたし、
『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』の前田哲が監督。

大名が倒産する?
聞いたこともないですが、どうやらモデルがあったようなのです。

さてさて、『大名倒産』どんな映画でしょうか。

『大名倒産』映画のキャストは? まずは主人公間垣小四郎の「育ての家族」

神木隆之介の主演映画です!
浅田次郎原作の『大名倒産』が、映画『大名倒産』になりました。
キャストをみてみると、、、、、くくくっ、、、それだけで笑えてきます。
大爆笑の期待しかありません。

その役名とともに、キャストの皆さんをご紹介させてください。
まずは主人公とその「育ての家族」側の面々。市中の住人。

■神木隆之介(auコマーシャルの眼鏡くん。『君の名は。』で主演声優。子役時代から出演作多数)
主役、間垣小四郎。丹生山藩の鮭役人の子。のはずが、実は松平小四郎。丹生山藩主の四男。
お人好し。

■杉咲花(NHK朝ドラ『おちょやん』の主役おちょやんで国民的女優に。)
小四郎の幼馴染、さよ。

■小日向文世(フジTV『イチケイのカラス』駒沢部長役。枚挙に暇がないほど多数の傑作に出演。)
小四郎の育て親、父:間垣作兵衛。

■宮崎あおい(映画『神様のカルテ』栗原榛名役。NHK朝ドラ『純情きらり』主演。)
小四郎の育ての親、母:間垣なつ。

■キムラ緑子(『ミュージカル ゴヤ -GOYA-』 マリア 役、TV朝日『家事ヤロウ』ナレーション)
金貸業を行う大坂の豪商・天元屋(てんげんや)の主人、タツ。

 

個人的には、すっとぼけたコメディアン小日向文世が、
コメディアン神木隆之介とのコラボで、
どんな技を繰り出すのか、
自然体の笑いを楽しみにしています。

 

『大名倒産』映画のキャストは? 続き 主人公の「実の家族」

次に、主人公小四郎(松平小四郎)の血のつながった家族たちをご紹介。

■松山ケンイチ(NHK大河『平清盛』で主演。TBS『日本沈没』など多数出演。ローソンCM出演)
小四郎の実の兄、松平新次郎。心優しい。うつけ者?

■桜田通(ミュージカル『ミュージカル・テニスの王子様』主演。仮面ライダーNEW電王。)
小四郎の実の兄、松平喜三郎。病弱。聡明。

■佐藤浩市(NHK大河『鎌倉殿の13人』上総広常役。三谷幸喜作品の常連。代表作多数。)
小四郎を藩主に任命する実の父、一狐斎。とっとと隠居。小四郎を後継者に指名。

 

こんなバラエティに富んだ兄弟あります?
当時のことです、皆さん、母が異なると思えばありがち?ですか。

佐藤浩市、
三谷幸喜と出会って後、コメディアンとして開眼なされたようで、
『大名倒産』では、どんな演技を見せてくれるか、
これまた天性のコメディアンか?というくらいの神木隆之介と、
どんな相乗効果が生まれるか、請うご期待!

『大名倒産』映画のキャストは? 「丹生山藩松平家 家臣団とその家族」

更には、
主人公松平小四郎が、つかいこなさねばならない家臣団が、曲者ぞろい。(笑)

 

■小手伸也(フジTV『コンフィデンスマンJP』でブレイク。NHK大河『どうする家康』出演。)
丹生山藩の勘定奉行、橋爪佐平次。

■浅野忠信(NHK朝ドラ『おかえりモネ』及川新次役。海外作品も多数出演。)
小四郎の教育係、磯貝平八郎。

■梶原善(NHK大河『鎌倉殿の13人』で善治役。三谷幸喜作品の常連俳優。)
丹生山藩の付家老・天野大膳と、その弟の中膳/小膳。1人3役。

■高田延彦(TBS『ファイトソング』本人役。タレント。実業家。元プロレスラー。)
幕府の実力者。旗本の小池越中守。

■藤間爽子(フジTV『silent』横井真子役。TBS『マイファミリー』鈴間亜矢役。日本舞踊家。)
小池越中守の娘であり、新次郎と恋仲のお初。

■ヒコロヒー(フジTV『ミステリと言う勿れ』露木リラ役。『ウエディングハイ』本人役。芸人)
橋爪佐平次の妻、しの。

■勝村政信(『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』 加地秀樹役。TVで観ないクールなし。)
丹生山藩の大名倒産疑惑を疑う江戸幕府の老中、板倉周防守。

■石橋蓮司(NHK『大奥』村瀬正資 役。映画にドラマに出演超多数。「劇団第七病棟」主宰。)
幕府の老中首座、仁科摂津守。

とまあ、お顔を拝見すれば、
「ああ、ああ、知ってる知ってる!」
と言いたくなる名優ぞろい!
映画『大名倒産』は、時代劇にして、コメディ。
映画『大名倒産』は、笑いながら、時代と経済と人間の深淵を覗ける作品になっている、はず。

 

『大名倒産』映画のスタッフがすごい! 代表作をみて笑いがこみ上げます

さらに、
この浅田次郎の原作小説『大名倒産』を映画化したスタッフは、これまた錚々たる経歴の皆さん。

■監督:前田哲(『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』『そして、バトンは渡された』)

■脚本:丑尾健太郎(『七つの会議』『半沢直樹』『ノーサイド・ゲーム』『ブラックペアン』)
■脚本:稲葉一広(『特捜9 season2~4』『下町ロケット』)

映画『大名倒産』、期待が膨らみます!

 

映画『大名倒産』(浅田次郎原作)モデルあり? 時代は? 舞台はどこ?

映画『大名倒産』、時代は江戸時代後期。舞台は越後(新潟県)の丹生山(ニブヤマ)藩。

主人公間垣小四郎は、商人の息子。庶民。仕事はまあまあ。幼なじみのさよとは恋仲?
愛されキャラ。家族や近所の人たちと、平和にたのしく日々を暮らしています。

そんなある日、突如舞い込む衝撃の事実。
小四郎、実は「松平」小四郎。
なんと徳川家康の血を引く、丹⽣⼭藩主の跡継ぎだったのです!

さらに、
実の⽗:⼀狐斎は⼩四郎に藩主の座をかってに藩主を譲り、隠居。

庶⺠から殿様へと突然、幸運を⼿にしたシンデレラ系プリンス。
と思いきや、
任された丹⽣⼭藩は、25万両(およそ100億円)もの借⾦を抱えています!

それだけでは済みません。
実は⼀狐斎、小四郎に全ての責任を押し付け、切腹させるつもりだったとわかります!

⼩四郎に残された道は、
100億返済か切腹か!!!!!

幸運、どころか、若くして人生最大のピ~ンチ!

 

という、お話。
ほぼ、浅田次郎原作『大名倒産』の凝縮のようです。
しかも、前述の俳優陣を、監督・脚本家がどう生かすのか。
たのしみ~~~。ですよね。

『大名倒産』映画 モデルあり 実話は? 原作者が描きたかったことは?

「本の話 読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア」で、こんな記事を見つけました。
原作者浅田次郎の『大名倒産』執筆に関わった編集者お二人の談です。

浅田さんが企業向けになさる講演会の鉄板ネタがあるんです。それは、「江戸時代には老中という、今の会社で言えば重役にあたる役職がありましたが、なんと、その数の半分以上は幕末に偏っているのです。つまり、組織が揺らぎ始めると老中(重役)がばたばた交代して人数だけが増えていく」という話。

いつの時代も変わらないんですねえ。

「大名倒産」は、そのような現代的なテーマを江戸を舞台に書こうとなさっていたんだと思いますし、実際そうなっていますね。

「実話」とは言えないまでも、
江戸の昔も現代も、寸分たがわぬようなことは、きっと起きているのでしょう。

権威づけのための風習が、意味もわからず継承されている。
誰も理屈が分からないのに、それに縛られていく。
その意味不明のことに巨額を投じて経営は破たん。
すっからかん。
大人たちは、内部留保を分けて藩(会社)を解散、なんて考える。

そのうえで、子世代は、親世代の借金を押し付けられる。
「人生再設計第一世代」なんて、政府に名前までつけられる始末。(あ、これ、現代ね。)

でも、
浅田次郎は、それを告発して終わってなんかいませんでした。

若きプリンスに、あの手この手で再建させます。
こんだけ借金抱えてどうすんの?という状態から、
小四郎(和泉守)は、健気に、そしてたくましく、温かく、熱く、
藩立て直しに成功するのです。

がんばれ!ロスジェネ世代。(ごめんよ!)
と、浅田次郎は、この『大名倒産』で、
現代の若者にエールを送っているのかなあ、と思えます。

泣きどころ、笑いどころ、美しさに生き飲むところ、、、。
新潟県村上市での取材や、おびただしい古書からの取材を、
浅田次郎は『大名倒産』の随所で、生き生きと輝きに変えているようです。

そうそう、下戸の浅田次郎は、
「日本中の下戸の中で、一番お酒を美味しそうに書ける作家だ」
とも言われているようです。

笑って読んでいるとグッと涙がこみ上げるような場面がくるので油断できないんです。でも、良いユーモア小説ってそういうものだと浅田さんもおっしゃっていました。

引用した言葉は、先ほどの編集者のものです。
まさに、浅田次郎原作『大名倒産』、そして神木隆之介主演映画『大名倒産』は、
笑って観ていると、突如グッと涙がこみ上げるような作品に違いありません。

 

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