ジンバブエ?
アフリカの国では?
ソムリエは、ワイン利き酒の資格保有者では?
ジンバブエとソムリエ?
もしや、ジンバブエ出身のソムリエの話?
しかもチームジンバブエ、というなら
ジンバブエ代表のソムリエ集団、ということ?
?だらけで検索してみれば
予想通りの仰天ストーリー。
いえ、予想以上の奇跡の感動ドキュメンタリーです!!
『チームジンバブエのソムリエたち』?!ジンバブエってどんな国?
チームジンバブエ。
ジンバブエというアフリカの国の若者4人がチームを組みました。
なんのチームかって?
ソムリエのチームなんです。
ワインの利き酒競技のチーム、といったところです。
しかも、「チームジンバブエ」というくらいですから、
ジンバブエを代表して、世界を相手に戦う、というお話です。
実話です。
ジンバブエは、
アフリカ大陸の南端、南アフリカ共和国の北に位置する内陸国。
野生動物の宝庫として知られる国です。
とは言え、ブドウともワインとも無関係なお国柄。
長い独裁政権下で、
民主化が遅れ、経済も疲弊し、
民主運動家への弾圧やクーデターなどで、長く内乱状態でした。
多くの国民が隣国などへ難民として逃れ、
母国を離れた生活を余儀なくされました。
チームジンバブエのソムリエたち4人の若者も
家族とともに南アフリカ共和国に逃れた難民というわけです。
映画『チームジンバブエのソムリエたち』あらすじは?
アフリカの国、ジンバブエ難民の4人の若者たちが、
ソムリエの世界大会、ブラインドでワインの銘柄と製造年を当てる大会に出ることになるのです。
出場は世界で24チームだけ。
しかも、国内大会を制した各国精鋭チームばかりです。
その中で、彼らがどんな戦いをするのか。
この映画『チームジンバブエのソムリエたち』は、
チームジンバブエのソムリエたち4人に密着した実録ドキュメンタリーです。
かつて、
雪の降らないアフリカの国から、
冬季オリンピック、リュージュ競技に出場したドキュメンタリー映画がありました。
『クールランニング』です。
まさに、『チームジンバブエのソムリエたち』は、
『クールランニング』ソムリエ版、といったお話なのです。
言ってみれば、出ることだけでも奇跡としか思えない。
そんな実話なのです。
映画『チームジンバブエのソムリエたち』 奇跡はどうやって生まれた?
しかしながら、いったい、どうやってそんなすごい大会にまでこぎつけたのでしょう。
いかにもスノッブで敷居の高そうなこの大会に、
ワインの文化を持たない国の若者が、
出場するだけでもハードルが高いに違いありません。
ジンバブエから南アフリカに逃れた彼らが、
このワインのブラインド大会に出ることは「珍事」通り越して、もはや「奇跡」です。
だって、
ソムリエ、と言えば、
ワインの酸味・甘味・苦味・香り・粘度・色・透明度などを、
それぞれ幾百の言語に置き換えて記憶し、
何百年にもわたる各ワイン産地の年ごとの気候や、その年の収穫したブドウの特徴を根拠に、
産地と銘柄と製造年を特定。
その場に供された食事に最もよく合うワインを提供する専門家、といったところ。
ケープタウンで初めてワインを口にした彼ら
ジョゼフ、ティナシェ、パードン、マールヴィンのチームジンバブエの面々は
仕事(フランス料理のレストランの料理人)の傍ら、
ゲーム感覚でワインのテイスティングを始めます。
徐々にワインに魅了された彼らは、
ブラインドテイスティングの世界大会の存在を知ります。
と同時に、ひとりのワインジャーナリストが彼らチームジンバブエのソムリエたちを見つけ、
クラウドファンディングで、ブルゴーニュまで旅費とコーチを雇う資金を提供したのです。
限られた料金で雇ったコーチは、変わり者ではぐれ者、でも天才的。
その上、彼らに強い関心を持ったフランスソムリエ界の重鎮が出場を後押ししてくれます。
底抜けの明るさで、幸運な偶然を引き寄せ続けた彼らチームジンバブエのソムリエたち。
とうとう大会に出場権を得ます!
映画『チームジンバブエのソムリエたち』は、
いよいよ出場できることになったブラインドテイスティング大会本番の
波乱に満ち、緊張感たっぷりのワインバトルを映し出します。
『チームジンバブエのソムリエたち』の成績やいかに?!
『チームジンバブエのソムリエたち』ブラインドテイスティング大会の結果は?
結果は、残念ながら、映画館でしか確かめられないようです。
チームジンバブエのソムリエたちが、最初にブラインドテイスティング大会に挑戦したのは、
2016年と思われますが、
その時のトップテンが、検索にひっかかりました。以下です。
1 スウェーデン 115点
2 英国 107点
3 ルクセンブルグ 100点
4 ニュージーランド 94点
5 フィンランド 93点
6 スペイン 91点
7 ハンガリー 90点
8 ケベック 86点
9 中国 78点
9 ポーランド 78点
次いで、11位が、開催国フランスどということまではわかりました。
つまり。彼らは24チーム中11位までには入れなかったということまではわかりまいした。
しかし、よく2017年の大会にも出場を果たしているようで、
この年2016年の大会でも、かなりの健闘をしたと考えられます。
是非、映画でお確かめください。
最後に、公式サイトに載っていた、監督ワーウィック・ロスの彼らに対する思いをここに引用させてください。
私たちは、彼らの旅路と原動力をもっと知りたくなりました。そして、それは難民の暮らしや、彼らが新たな社会で直面する問題、そして生まれた国から追い出された人々にとって「家(ホーム)」とは何かということに光を当てる物語を作るチャンスでもあったのです。彼らのストーリーは、文化や人種の壁を取り除き、橋渡しをするための、より深い探求に繋がるのだと強く感じました。
彼らが南アフリカで認められ成功することが出来たのは、自分自身と家族のために、より良い暮らしを実現しようという、非常に強いポジティブ思考の賜物でしょう。
そして、彼らのジンバブエへの強い愛にも心動かされました。選手権出場を通して、母国ジンバブエの未知なる可能性を世界に示すことが出来たし、そしてこのスポットライトで、抑圧的な政権の下で生きてきたジンバブエの若者たちに勇気を与えたい、と彼らは強く願っていましたから。
この映画は単なる大会への挑戦だけでなく、希望と変革の物語なのです。
なお、この映画『チームジンバブエのソムリエたち』は、
トライベッカ映画祭で観客賞を受賞しています。
『チームジンバブエのソムリエたち』(映画)は音楽も素敵!!
『チームジンバブエのソムリエたち』(映画)の音楽を担当するのはヘレナ・チャイカという女性。
この映画『チームジンバブエのソムリエたち』の原題である
『blind ambition』を冠したアルバムが出ています。
『チームジンバブエのソムリエたち』の
ブラインドテイスティング大会までとブラインドテイスティング大会中が、
彼女の軽やかにして感動的な楽曲12曲で、
私たちが、笑いながら涙してしまうドキュメンタリー作品になった、と思えます。
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