全体で2分40秒余りしかありません。
このショートフィルム『レンタル部下』が、
天下のカンヌ映画祭、ショートフィルム・コンペティション部門で、
80か国7万作以上の作品の中でグランプリを受賞したのです。
SNS上でも高評価続出!
上田脚本の本質はストーリー中の「ネスト(入れ子構造)」とその反転暴露による驚きと快感にある。更に畳み掛ける反復と拡散感染のスピード。しかしそれらも実力のある俳優の演技なくしては成り立たない事は言うまでもない。と偉そうにツイートする「レンタル評論家」。
『レンタル部下』の魅力を調べてみました。
『レンタル部下』カンヌでグランプリ? Tiktokで映画を製作・配信作品が?! ほんと!?
『レンタル部下』はtiktokで作られた、たった2分47秒の映画です!!
カンヌ映画祭に、こんな短いショートフィルムの作品を扱う部門があったことも初めて知りました。
このカンヌ映画祭ショートフィルム部門は、
コンペティション部門だけでも、80か国から、7万作品もの応募があったんだとか。
その7万作品の頂点に、
日本の上田慎一郎脚本・監督『レンタル部下』が選ばれたわけです。
(上田慎一郎は、知る人ぞ知る『カメラを止めるな』の脚本家で監督。
300万円の製作費で、32億円もの収益を上げてしまったあの作品です。)
この『レンタル部下』
出だし数十秒で、すでに意表を突かれる作品なのですが、
何重にも、何度も裏切られるのです。
是非、この「えっ?」の瞬間を直接味わっていただきたく、
ここではネタバレにならないよう、
多くを語れませんが、
こんなにも短い作品の中で、
現代の世相と病巣と、人間の深層心理を突けるなんて!!
これぞカンヌ映画祭グランプリを受賞した作品。
です。
『レンタル部下』(カンヌ映画祭グランプリ・tiktok作品)に「レンタルフレンド」も?
『レンタル部下』(カンヌ映画祭グランプリのtiktok作品)で、
私は「レンタル部下」という仕事の存在を初めて知りました。
そういえば、
インスタグラム(現Meta)に「幸せ」を載せるために、
結婚披露宴の出席者まるごとレンタルした、という話も報道されてましたっけ。
「部下」をレンタルして不満のはけ口に使い、
「友達」をレンタルして人気者を装い、
「両親」をレンタルして良家出身を装う。
「恋人」も「夫」も「上司」も、レンタルできない存在はないらしいです。
ストレスを一瞬解消して、
改めて、ふるまうべき新しい自分を見つけるかもしれない。
装った先に、自分が本当に欲しかったものが見つかるかもしれないし、
本当は自分には必要ないものがわかるかもしれない。
お金のない俳優志望さんを少しだけ助けることになるかもしれないし、
AI時代の新しい仕事が生まれるのかもしれない。
『レンタル部下』、
そんなことも考えさせられた2分47秒でした。
カンヌ映画祭ショートフィルム・コンペティション部門グランプリ。
『レンタル部下』は、この大きな賞に値する作品だなあ、と思います。
『レンタル部下』カンヌ映画祭でグランプリ受賞のtiktok作品 俳優は誰?キャスト(出演者)は4人
カンヌ映画祭でグランプリを受賞したショートフィルム『レンタル部下』の出演俳優は4人です。
あえて、役柄は御紹介せず、ご本人のプロフィルなど書きます。
まず、吉岡眞子。
所属事務所はクラウドナイン。
2000年3月3日生まれの23歳(2023年6.1.現在)。
164㎝だそうですが、すらりとした方で、推定体重47kgといったところ。
知的で率直な感じの女性。いわゆる美人。
洗足学園音楽大学ミュージカルコースを卒業しているそうで、歌とお芝居が大好きだそう。
これまで、『レンタル部下』以外にも上田慎一郎作品に出演。
その他、
2023年ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」、
2022年ドラマ「30までにとうるさくて」「キミは誰?」、
2021年ドラマ「ぼっち女子高生が学校帰りに行列のできる極上クレープ食べに行ってきた」「ボーダレス」、
2020年テレビ「新・日本男児と中居」「5分間の恋~その時心が5ミリ動いた」に出演しています。
次に、川口貴弘。
所属事務所はシックスセンス。(モデルやダンサーが多く所属)
1977年5月2日生まれ、46歳。
身長174㎝、体重64㎏。
46歳と知らなければ、30代のファッション誌モデルかな?といった風貌。
洗練された優しさと知性を感じます。
青森県で生まれ、北海道で育ったそうです。
面白いのは趣味で、なんとキックボクシング。さらに、特技「傾聴共感」だそう(笑)。
これは、「レンタル部下」にこそ向いていそう(ムフ)。
将来の夢は「日本映画史に残る名脇役」とのことで、
今後の作品も楽しみに追いかけたくなりました。
これまで、
2019年「木梨ファンク」リリース記念発表会バックダンサーや「気志團万博2019」バックダンサーを務めています。
俳優としては、
2013年「地下鉄に乗って」、
2012年「月のしづく」、
2011年「ラブレター」「バラッド」等に出演しているようです。
『レンタル部下』以後のこれからこそ楽しみです。
見いだされました、「川口孝弘」。
以上のふたりの他、川口紗弥加・野田英治のふたりが「レンタル○〇」で出演。
レンタル「何」なのか、
tiktokショートフィルム『レンタル部下』(カンヌ映画祭グランプリ)でお確かめください。
『レンタル部下』カンヌでグランプリ受賞のtiktok作品は誰の作品?上田真一郎『カメラを止めるな』の脚本家で監督
『レンタル部下』(カンヌ映画祭グランプリ受賞作品)の脚本・監督は上田慎一郎です。
上田慎一郎は、
『カメラを止めるな』、通称『カメ止め』で有名になった脚本家・映画監督です。
『カメラを止めるな』は、その製作費の低さと、収益の高さで話題になりました。
(製作費300万円→収益32億円 *100倍!!)
その2段構成の意外さとさわやかに騙されるおもしろさで、
2017年、監督・俳優養成を目的としたプロジェクトで制作された作品でありながら、
『One Cut of the Dead』と題されて、海外でも公開され好評を得ています。
逆輸入の形で2022年日本で公開されるや、大きく話題をさらったという作品です。
(さらに、この後、フランスでリメイク作品ができている。)
上田慎一郎は、
『レンタル部下』も、制作当初から海外配信も視野に入れていたようで、
英語訳を付けたバージョンも、日本語版とともに配信されています。
この英語訳付きバージョンがカンヌで評価されたわけです。
このときの上田慎一郎監督のツイートを引用します。
カンヌ国際映画祭TikTokショートフィルムコンペにて監督作『レンタル部下』がグランプリを頂きました!
世界80ヵ国から7万作以上の応募があったそうです。世界で戦える自信をまたひとつ頂きました。日本映画をもっと世界へ。
『カメ止め』同様の入れ子構造。
『カメ止め』以上の重層構造。
tiktokの2分47秒の作品『レンタル部下』。
お見逃しなく。
『レンタル部下』カンヌでグランプリ受賞のtiktok作品の監督上田真一郎(カメ止め監督)はどんな人?
『レンタル部下』というtiktokショートフィルムで
カンヌ映画祭グランプリを獲った上田慎一郎監督は、
その作品に違わず、発想豊かで破天荒気味も面白い方のようです。
京都生まれで、
滋賀県の長浜北高校卒業ということですが、
この高校時代にすでに映画づくりを始めています。
上田慎一郎は、好奇心にあふれた少年だったらしく、
しかも、思い立ったらやらずにはいられない行動力も抜群だったそうです。
ちょっと無謀・無計画に見えるくらいすぐ行動。
琵琶湖を横断したいと思い立ってすぐさま漕ぎ出し、
途中で遭難して救助された、という経験もお持ちです。(笑)
(考えてみれば琵琶湖は日本一大きな湖なんですから、笑い話で済んでよかった。)
この発想力と行動力との賜物が、世界を席巻した『カメラを止めるな』です。
小さな劇団の公演を観て、
そこで、その作品の構成に感心し、着想して、
すぐさま脚本を書き始めた『カメラを止めるな』。
絶対当たると確信して、お金をかき集め、俳優を手配しすぐさま撮影して、
ネット上にアップしたそうです。
『レンタル部下』のストーリーが、
何から着想したものか特定できませんでしたが、
2022年から始まった、カンヌ映画祭のtiktokショートフィルムコンペティションに
すぐさま応募するあたり、
「おもしろい!→即作る→即発表」という、これぞ上田慎一郎っぽさ、だと思います。
なお、この「人をレンタルする」「コミュニケーションにお金を払う」という発想が、
フランス人には非常に意外で面白かったらしく、
英語訳付きでアップしたからこそ、上田慎一郎『レンタル部下』が発見された、と言えそうです。
『カメラを止めるな』同様、『レンタル部下』も、
上田慎一郎の作品は、外国でこその評価をうけて逆輸入気味に日本でバズるという図式。
上田慎一郎の才能に、日本は狭いのかもしれません。
レンタル部n異本①大きな下カンヌで受賞のtiktok作品の監督上田真一郎、その他の映画・ショートムービーは?
「上田慎一郎 映画一覧」で調べると、
2012年『老獄』から28本もの作品がヒット。
最新作は2022年『ポプラン』。(渡辺裕之・原日出子ご夫妻出演)
上田慎一郎にしては異例の製作期間一年という長期で制作されたようです。
個人的に好きな作品は2014年の『last wedding dress』。(前野朋哉も出演)
親子4世代家族のおばあちゃまに余命宣告。
その最後の望みをかなえるべく、病院から家族総出で連れ出すお話。
上田慎一郎監督の他作品同様、
私が存じ上げない俳優さん(すみません)ばかりだからこそ?の迫真のリアリティ。
芸人さんばりのコメディアン、コメディエンヌぶりが生み出す笑い。
そうそう、上田慎一郎28作の中には『100日生きたワニ』のアニメ版もあります。
奥様(ふくだみゆき)と共作で手掛けていました。
ショートフィルムも専用チャンネルがあるほどで、
実に精力的に作品を制作・発表しています。
スマホ視聴を念頭に入れた縦型画面の作品が、
映画は劇場の大スクリーンでこそ、という私には新鮮です。
新鮮なだけでなく、感動です。驚きです。
これからも、上田慎一郎、追いかけようと思います。
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